季節の変わり目などは、疲れもたまりやすく、気分が沈み込みがちになることがある。
気持ちが「うつ」な気分に覆われると、だんだんとネガティブなことばかり思い浮かぶようになってしまう。
そういった時に、気持ちを上向かせるために、自分に向けて前向きな言葉を投げかけ、プラス思考に転じるようにしてみよう。
1.「うつ気分」に引きづられるとき
生きていれば、誰でも時に疲れがたまったり、気分が上向きにならないときがある。季節の変わり目などは、特に疲労も溜まりやすい。天候も安定せず、休日の気分転換もうまくいかないときもあるだろう。そのような日々が続いてしまうと、沈み込んだ気分が続いてしまい、思考全体が「うつ気分」に覆われてしまう。一度、ネガティブな思考パターンにはまってしまうと、連鎖的に「何事もうまくゆかない」というように全面的に悲観的な考えに傾いてしまう。
2.自分で作った前向きな「キーワード」を唱えてみよう
自分の思考が「うつ気分」に侵食されてしまう前に、その暗い雲を取り払っておきたいものである。
対象が「気分」であるために、手や道具を使って物理的に掃除をするという訳にはいかない。
自分の感じ方、考え方に対して働きかけるには、「自分の言葉」を自身に投げかけ、問いかけることが有効だ。
例えば、私は気持ちが落ち込んだ時には、こう唱える。
「絶望の沼に身を沈めるな。希望の手綱をしっかりつかめ」と。
言葉と同時に、頭の中に映像を思い浮かべる。底なし沼に足まで浸かっているが、岸に上がるロープをしっかり握って、自分の意思で沼から脱出するシーンを思い描く。
ネガティブな思考パターンに陥らないように、自分に対する確かなメッセージとして上記の言葉を投げかけ、映像イメージも使って自分の気持ちを引き上げるのだ。
3.気分のコントロールに言葉の力を活かそう
人類が進化した理由として、「言葉」を持ったことがあげられるそうだ。さらに人間は、「言葉」を使って「物語」(=文脈、コンテキスト)を持つことができる。
人類の叡智である、言葉そして言葉から作られる「思考の流れ」といったものを日常生活でも活用すべきである。
自分の気分を引き上げる言葉については、自分で考え出して映像イメージとともに準備しておくとよい。
自分自身の生身から引き出した言葉は、自分の思考、気分に強く働きかける。
「何をやってもうまくいかない」「自分の人生、失敗ばかり」というようなネガティブな言葉を思考パターンに組み込んでしまうと、どんどん否定的な思考にはまっていく。
思考をプラス方向に持っていくための「自分の言葉」は人生を楽しく生き抜くための大事な「武器」だと認識しよう。いつも傍らに携えて、そして時々取り出しては丁寧に手入れをしよう。いつでもすぐに使えるように。
4.まとめ
「うつな気分」「否定的な思考」といったものは残念ながら伝播力が強い。しかし、ネガティブな言葉で自分の気分や考え方全体をラベリングするのではなく、自分で選びとった「前向きな言葉」で気持ちの行き先を軌道修正しよう。人類の叡智とも言える言葉の力をプラスに使い、自らの意思で目指したい方向にしっかり歩んでいこう。