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人生は4000週間。あなたの時間はどう使われていますか?【書評】「限りある時間の使い方」

こんにちは。今回は、全米ベストセラーになった「限りある時間の使い方」(オリバー・バークマン著、高橋璃子訳)を紹介します。

この本は、タイトルの通り、人生はたった4000週間という限られた時間であるという事実に向き合い、それをどう過ごすかという問いに答えるための本です。

著者は、英ガーディアン紙の元記者であり、現在はNY在住の人気コラムニストとして活躍するオリバー・バークマン氏です。

彼は、自分も含めて多くの人が時間に追われ、忙しさに溺れ、生産性や効率化にこだわっていることに疑問を感じました。

そこで、古今の哲学、心理学、スピリチュアル思想を駆使し、時間と時間管理を実践的に、そして深く問い直すことにしました。


この本の主張は、一言で言えば、「すべてのことを終わらせる」という強迫観念を捨て、自分の有限性を受け入れたうえで、そこから有意義な人生を築く方法を紹介するというものです。

そのためには、以下のようなポイントを意識する必要があります。


・時間と戦っても勝ち目はない。

時間は自分のコントロール下にないものであり、それを受け入れることが自由になる第一歩である。


・人生には「今」しか存在しない。

過去や未来に囚われず、現在の瞬間に集中することが幸せになるコツである。


・失われた余暇を取り戻す。

忙しさは自己価値の証明ではなく、自分の人生を見失う原因である。自分の時間を大切にし、好きなことや何もしないことを楽しむことが大切である。


・忙しさへの依存を手放す。

自分の時間を他人や社会の期待に合わせるのではなく、自分の価値観に基づいて選択することが重要である。


・留まることで見えてくるもの。

常に新しいことに挑戦するのではなく、深く掘り下げることで、自分の本質や本当に大切なことに気づくことができる。


・時間をシェアすると豊かになれる。

個人主義的な自由を追求するのではなく、人との関係やコミュニティに時間を投資することで、人生の質が向上する。


私はこの本を読んで、自分の時間の使い方について考え直すきっかけになりました。特に、以下の点が印象に残りました。


・著者が「時間の捉え方に対するコペルニクス的転回」と呼ぶ、時間の科学的発見を通じて明らかになった「現実の本質」についての説明です。

時間は物理的なものではなく、人間の心理的なものであり、それゆえに相対的であるということです。

このことを理解すると、時間に対する見方が変わります。


・著者が「暗闇のなかで一歩を踏み出す」というメタファーで表現した、人生の不確実性や不完全性を受け入れる態度です。

すべてのことを計画やコントロールしようとするのではなく、自分の直感や価値観に従って行動することで、人生はもっと面白くなるということです。


・著者が「時間をシェアすると豊かになれる」という主張に基づいて、スウェーデンの休暇のパターンと幸福度の相関を調べた研究を紹介した部分です。

一般に仕事を休むと幸せになることはわかりますが、みんなが同じタイミングで休暇をとったほうが、みんな幸せになるということは驚きでした。

人との同期や共感が、時間の価値を高めるということです。


この本は、時間管理の常識を覆す本です。時間に追われるのではなく、時間を楽しむ方法を教えてくれます。この本は、以下のような人におすすめです。

  • 時間が足りないと感じている人
  • 忙しさに溺れている人
  • 生産性や効率化にこだわっている人
  • 自分らしい生き方を見つけたい人

この本は、下記リンクから購入できます。本書を読んで、あなたの人生を変えてみませんか?