前回記事に引き続き、心理カウンセリングの実体験レポートその7である。
前回記事で、1ヵ月後の次回面談に向けて何をしていくかを考え、「不眠克服」ワークブックを実習していこうと決めたことを書いた。今回は、現状の問題を再整理して、それにどう取り組むかの道筋を書いてみたい。
<目次>
1.カウンセリングに行った事情とは
そもそも、心理カウンセリングを受けるということは、それほど一般的なことではなく、ある程度、自分の中で精神衛生上の問題を感じ、切実なこととして認識していたということである。
ふらりとショッピングセンターに行ったり、本屋に寄ったりというカジュアルな動機に基づく何気ない行動とは違い、それなりに切羽詰まった事情があったということだ。
自分の場合、その「切実な問題」は具体的に言うと何なのだろう。あまりに漠として、範囲が曖昧なままより、一番困っていること、悩んでいることを取り上げて、そのことにスポットライトを当てて具体的に解決していく。一つの物事が改善に向かえば、その関連の物事も解きほぐされ、対処しやすくなるだろう。
2.現状の問題の再整理
自分にとって、今一番切実に感じている問題は何だろうか。
日中、しんどくて前向きな気持ちになれない、元気さがないという点だと思う。それは夜間、ぐっすり眠れない、熟睡感が得られないことから増幅している。
そして、夜間にしっかり眠れない理由は、日中の心配事を夜まで引きづってしまうこと。夜中に目が覚めたときに、心配事が浮かび上がり消えなくなるからだ。
熟睡感が得られないと、疲れ、しんどさが日中に持ち越してしまう。それにより、悲観的、ネガティブな思考傾向に陥ってしまい、また夜になると、心配事が頭の片隅に張り付いてしまう。
まさに悪循環のパターンが出来上がってしまっている。何とか、この循環を断ち切りたいものである。
3.最初に手を付けるところ
熟睡感不足でカラダがしんどいと、問題解決に向けた基礎体力も不足し、ものごとを悲観的に考えてしまう。まずは、ぐっすり眠ることが先決である。人によっては、精神科に行き、睡眠薬を処方してもらい、薬の力を借りて基礎体力を確保するというやり方もあるだろう。しかし、私は脳や神経に作用する薬を服用するのに抵抗があるので、「不眠克服」ワークブックに紹介されている行動療法に取り組んでみる。
今は、しんどくて時折ネガティブな考えにとらわれることもあるが、立ち上がれないといった本当に切羽詰まった状況までには追い詰められていない。一度、行動療法という薬を使わない方法を試してみて、うまくいかなかったら、精神科を受診して睡眠薬を処方してもらえばいいと思う。だから、「不眠克服」ワークブックに書かれている方法を、忠実に愚直にやってみようという気になった。悩み事解決にはこういった「決心」と「行動」への第一歩が大切に違いない。
自分でできる「不眠」克服ワークブック:短期睡眠行動療法自習帳
- 作者:渡辺 範雄
- 発売日: 2011/08/10
- メディア: 単行本
(「実録 心理カウンセリングを受けてみた」シリーズ、次回に続く)