ダイエットは余剰の脂肪量を減らすことが基本である。
当面の「敵」である余分な体脂肪について正体を知り、正しい「恐怖心」を持つことで、減らしていくモチベーションを高めることが有効である。
<目次>
1.生活習慣病を引き起こす内臓脂肪
体内に蓄えられる脂肪は、皮下脂肪と内臓脂肪に分けられる。内臓脂肪は、内臓の隙間に蓄えられやすく、ウェスト周りが太くなる。男性の肥満に多くみられ、お腹がぽっこり出ている体型の原因は内臓脂肪である。内臓脂肪は、骨髄由来となる多能細胞(いろいろなものになれる細胞)から形成される。この種の細胞は多様な物質を分泌する傾向がある。内臓脂肪量が過度に増えると、分泌される物質も過剰となり、糖尿病や血液疾患を発生しやすくさせる。一般的には内臓脂肪型肥満はメタボリックシンドロームの原因となるとされ、代謝異常の生活習慣病の一因となるため注意が必要である。
2.摂り過ぎた糖分も脂肪として蓄えられる
体脂肪を増やし過ぎないためには、食事の中で脂肪分だけを控えればよいと考えがちである。
しかし、摂り過ぎた糖分についても、使い切れなかった分は体内で脂肪に変換され蓄えられていく。
現代の食事は糖質量が多くなっており、普通に食べたつもりが過剰なカロリーを摂取して余剰分が脂肪となる。毎日のちょっとした食べ過ぎがじわじわと内臓脂肪へと置き換わり、気付くと生活習慣病を誘発する肥満となるケースがある。例えば1ヵ月に100グラムずつ増えたとしても、1年で1.2Kg。10年意識しなければ12kg、脂肪が増えていたという結果となる。日々の積み重ねは大きいものである。
3.余剰な内臓脂肪に「正しい恐怖感」を抱き退治する
ダイエットを成功させるにはターゲットの存在を知り、常日ごろから意識することである。
「敵」の存在、その動きを正しく知ることが「戦い」には大切である。ダイエットのターゲットとなるのは脂肪、とりわけ内臓脂肪をとなる。内臓脂肪は、お腹の中にあり、直接には見ることができないし、普段はおとなしくしているので、存在を見逃しがちである。
以前、健康診断に行った病院の待合室に、脂肪をイメージした樹脂製の置物があった。レストランの食事サンプルのような材質であったが、5kgで「ぜひ手に持って、ご自分で脂肪のイメージをつかんでください」と書いてあった。持ち上げると、ずいぶん重く、また ブヨブヨした材質で気持ち悪く思えた。私は、このときから内臓脂肪に対して、視覚的、重量的な量的なイメージを持つことになり、存在に対して「恐怖感」を抱いた。
目にしたり、イメージすることのできない対象はなかなか認識できないものだが、5kgの米袋などを持って具体的な重さと感じ取るとダイエットを進める上で、モチベーションとなると思うのでおすすめである。
4.まとめ
・内臓脂肪は多様な物質を分泌し、生活習慣病の原因ともなる。
・摂り過ぎた糖分は、脂肪に置き換えられ体内に蓄えられる。
・内臓脂肪の存在、性質をよく知り、「正しい恐怖感」を抱くことで、ダイエットのモチベーションとなる。
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