シンプルな幸せの追求―「58歳から日々を大切に小さく暮らす」が教えてくれること

こんにちは。今回は、60代一人暮らしのブロガー・ショコラさんの初の単著『58歳から日々を大切に小さく暮らす』（すばる舎）をご紹介します。

この本は、ショコラさんが自身のブログで綴ってきた、ものを減らしてシンプルに暮らす様子をまとめたものです。

本の概要と魅力

この本は、1LDKのマンションで一人暮らしをしているショコラさんが、60歳になった頃から始めた「老前整理」としての物の処分や、毎月12万円のパート収入でやりくりする節約術、お金をかけずに楽しむ工夫など、日々を大切に小さく暮らす方法を紹介しています。写真も多く掲載されており、ショコラさんの部屋や服や食器などが見られます。

この本の魅力は、ショコラさんが自分の暮らしに対してとてもポジティブで主体的な姿勢を持っていることです。自分で動かせないものは処分したり、パート収入以外に収入源がなくても不安にならなかったり、友人や息子たちとの関係を大切にしたり、インターネットや図書館や銭湯などで世界を広げたりしています。

自分に合った暮らし方を見つけて実践しているショコラさんからは、生き方や考え方のヒントがたくさん得られます。

本の内容と感想

この本は、以下の7章から構成されています。

1章これからに向けた、小さな暮らし
2章コンパクトな部屋を住みやすく整えて
3章本当に使うものだけを持つ
4章キッチンまわりも小さく
5章お金のこと
6章自分時間の楽しみ方
7章 1日1日を大切に、年を重ねたい

それぞれの章で、ショコラさんが実践している具体的な方法や工夫が紹介されています。例えば、

「自分で動かせない」重くて大きい家具は処分し、お気に入りの家具だけに囲まれた部屋にした。

普段は節約料理でも、素敵な食器に盛りつけて食事を楽しんだり、休日には友人や息子たちと外食でメリハリをつけた。

ヤフオクで質の良い服やバッグを安く手に入れた。

自転車散歩や図書館・銭湯通いなど、お金をかけずに楽しむ方法を見つけた。

などです。これらの方法や工夫は、ショコラさんの暮らしに合わせたものですが、自分の暮らしに応用できるものも多いと思います。私も、この本を読んで、自分の持ち物や生活費について見直したり、自分の好きなことを見つけたりするきっかけになりました。

私がこの本で感動した点や、役に立った点は以下の通りです。

ショコラさんは、自分の暮らしに対してとても誠実であり、自分の選択に責任を持っています。例えば、家を購入したときには、「自分が死んだときに子どもたちに迷惑をかけないように」という思いがあったそうです。また、パート収入以外に収入源がなくても、「自分で稼ぐことができるから」という自信があったそうです。

ショコラさんは、自分の暮らしを自分で決めているのだと感じました。

ショコラさんは、自分の暮らしを楽しんでいます。例えば、部屋に飾った思い出の品々や緑を眺める幸せや、ブログや読書などの趣味を通して世界を広げる喜びなどが伝わってきます。ショコラさんは、自分の暮らしに満足しているのだと感じました。

ショコラさんは、自分の暮らしを向上させています。例えば、「歩く」ことや「ラジオ体操」などの運動を毎日の習慣にして健康を保っています。また、「退職後にしてみたいこと」をあれこれ夢想しています。ショコラさんは、自分の暮らしに挑戦しているのだと感じました。

本の背景と著者

この本は、ショコラさんが2016年に60歳で始めたブログ「60代一人暮らし大切にしたいこと」が元になっています。このブログは、シニアブログとしては異例の月間60万PVを記録するほど人気があります。ショコラさんは、ブログで「老前整理」として始めた物の整理や節約術などを報告してきましたが、その過程で「小さく暮らすこと」が自分に合っていると気づきました。

ショコラさんは、42歳で離婚して一人暮らしを始めました。その後、営業職として働き続けましたが、58歳で会社を辞めてパート勤めに変わりました。現在は、パート収入以外に収入源がなくても不安ではないと言います。ショコラさんは、「小さく暮らすこと」で得たメリットや気づきを多くの人に伝えたいと思っています。