読書体験から豊かな人生を

読書体験から、新たな人生価値を見つけましょう

アメリカを動かすZ世代の特徴と志向を分析した一冊『Z世代のアメリカ』

こんにちは。今回は、気鋭の国際政治学者である三牧聖子さんの初の新書『Z世代のアメリ』(NHK出版新書)を紹介したいと思います。

この本は、1997年から2012年に生まれたZ世代が、アメリカの政治・社会・文化にどのような影響を与えているか、そしてこれからどのような変化をもたらすかを分析した一冊です。

Z世代とは、テロとの戦い金融危機パンデミックなど、自国の「弱さ」を感じながら育った世代で、人口の2割を占めるアメリカの若者たちです。

彼らは、機能不全に陥る民主主義、拡大する経済格差、脆弱な社会保障など、アメリカの「現実」に直面しながら、社会変革の主体として、多様な価値観や行動を示しています。


この本を読んで、私はアメリカの今と未来が見えてきたと感じました。

なぜなら、この本は、Z世代の特徴や志向を、米中対立、反リベラリズムジェンダー平等、レイシズム、中絶の権利など、さまざまな角度から具体的に描き出しているからです。


例えば、第2章では、Z世代がどのように米中対立に対応しているかを考察しています。

Z世代は、中国の台頭に対して、脅威と競争相手として認識する一方で、中国との協力や対話も重視する世代です。

彼らは、アメリカの覇権主義や軍事介入に批判的であり、国際協調や多国間主義を支持する傾向があります。

このように、Z世代は、アメリカの外交政策に新たな視点やバランスをもたらす可能性があると、著者は指摘しています。


また、第5章では、Z世代がどのようにジェンダー平等に取り組んでいるかを分析しています。

Z世代は、ジェンダーの多様性や流動性を認める世代であり、男女の役割分担や性別による差別に反対する世代です。

彼らは、#MeToo運動やLGBTQ+の権利運動など、ジェンダーに関する社会運動に積極的に参加しています。

しかし、同時に、ジェンダー平等の実現にはまだ多くの障壁があることも認識しています。

例えば、副大統領になったカマラ・ハリスは、多様性を象徴する存在であると同時に、不人気な存在でもあります。

このように、Z世代は、ジェンダー平等の理想と現実のギャップに直面しながら、社会の変革を求める世代です。

この本を読んで、私はZ世代のアメリカに対する理解が深まりました。

私は、Z世代のアメリカが、自国の問題や世界の課題に対して、どのような解決策やビジョンを提案していくのか、非常に興味があります。

また、私は、Z世代のアメリカと日本の関係についても考えるようになりました。

日本は、Z世代のアメリカとどのように協力や対話を進めていくべきなのか、どのような価値観や文化を共有や交流できるのか、どのような影響を受けるのか、などです。

この本は、私にとって、アメリカと日本の未来を考えるきっかけとなりました。


この本は、アメリカに関心のある人はもちろん、Z世代に関心のある人、社会変革に関心のある人、国際政治に関心のある人など、幅広い読者におすすめです。

この本は、アメリカの今と未来を知るための必読書です。この本は、下記リンクから購入できます。ぜひ、読んでみてください。