読書体験から豊かな人生を

読書体験から、新たな人生価値を見つけましょう

「シン世代マーケティング」を読んでわかった、コロナ後の新時代に売れる商品のヒント

こんにちは。今回は、マーケティングアナリストの原田曜平さんの「シン世代マーケティング メガヒットのカギをにぎる!」を読んでみました。


この本は、コロナ後の新時代にどんなものが売れるのか、そのヒントを「世代論」を軸に考察するものです。私は、ビジネスに関心がある人はもちろん、自分自身の消費傾向や価値観についても知りたい人にもおすすめしたい一冊です。


なぜなら、この本は、単に各世代の特徴やニーズを分析するだけでなく、それらがどういう社会的背景やメディア環境から生まれたのか、そして今後どう変化していくのかという視点も提供してくれるからです。この記事では、この本の内容や感想を紹介しながら、私が特に興味深く読んだポイントをいくつかピックアップしてみたいと思います。



まず、この本では、「シン世代」という言葉が使われています。これは、「令和」という新しい時代に入ったことで、「新しい」「新鮮な」「新型」「新潮」「新生」「新常態」など、「新」に関連する言葉が多用されるようになったことから名付けられたものです。

原田さんは、「シン世代」という言葉を、「コロナ後の新時代における消費者層」と定義しています。そして、その中でも特に注目すべき世代として、団塊ジュニア世代~ポスト団塊ジュニア世代」「新人類世代~バブル世代」「団塊世代~シラケ世代」「ゆとり世代~Z世代~α世代」の4つを挙げています。

これらの世代は、それぞれ異なる時期に生まれ育ち、異なる経済状況やメディア環境に影響を受けてきたため、異なる消費行動や価値観を持っています。この本では、それぞれの世代がどういうものに興味があるのか、どういうものを求めているのか、どういうものに感動するのかということを具体的な事例やデータを交えて詳しく解説しています。


例えば、「団塊ジュニア世代~ポスト団塊ジュニア世代」は、「貧乏クジ世代」とも呼ばれる人たちで、海外旅行第一世代やインターネット第一世代でもあります。彼らは、機能を重視し合理性を求める傾向がありますが、同時に家族体験や教育投資といった感情的な消費も大切にします。この本では、彼らが「自立型ソロ中年市場」として注目されることや、「ノスタルジー消費」や「多国籍消費」といった嗜好の特徴についても触れています。

私は、この世代に属する人たちの多くが、自分の人生を見直すきっかけとなったコロナ禍の影響を受けて、今後どのように消費するのか興味がありました。この本では、彼らが「自分らしさ」や「自分のため」にお金を使うことが増えると予測しています。その一方で、彼らは「自分の世代」にも強い帰属意識を持っているため、同世代とのコミュニティ消費も重要になると言っています。私は、この世代が今後どんな商品やサービスに惹かれるのか、またどんなマーケティング手法に反応するのか、この本から多くのヒントを得ることができました。


もう一つ、私が注目したのは、ゆとり世代~Z世代~α世代」についての章です。これらの世代は、「タイパ(タイムパフォーマンス)」主義であるという新説がメディアで盛んに報じられていますが、原田さんはその風潮に異を唱えています。彼は、若者は必ずしもスピードや効率性ばかりを重視していないことを、自らの調査やインタビューで明らかにしています。例えば、若者の飲み会の場として人気なのは、「蛇口居酒屋」というセルフサービスでお酒を注いで飲める店です。これは、店員と関わる時間が惜しいからではなく、逆に友人とじっくり話したいからだと言っています。また、若者は「背徳友情」という言葉で表されるような、コロナ禍で距離が遠ざかった友人との関係を再構築したいというニーズが高まっているとも指摘しています。


私は、この本を読んで、若者の本当のトレンドやニーズを知ることができました。若者は、「チル(リラックス)」や「ミー(自己承認欲求)」や「グローバル(国境を越えたつながり)」など、独自の価値観やライフスタイルを持っていますが、それは決してタイパ主義的なものではありません。むしろ、彼らは自分たちのペースで生きており、多様性や個性を尊重しています。私は、この本から若者の心理や行動を理解することができました。


最後に、この本では、原田さん自身の経歴や経験についても触れられています。原田さんは、博報堂で若者研究を手がけた後、芝浦工業大学信州大学で教授を務めるなど、マーケティングアナリストとして幅広く活躍されています。また、「さとり世代」「マイルドヤンキー」「Z世代」など、多くの流行語を作り出したことでも知られています。私は、原田さんの豊富な知識や洞察力に感服しました。また、原田さんは、「シン世代マーケティング」という言葉を、シンクロニシティ(同時性)」という言葉に置き換えることを提案しています。つまり、マーケティングとは、消費者のニーズや感情と商品やサービスの価値を同時に共有することだというのです。私は、この発想が非常に斬新であり、コロナ後の新時代において重要な視点であると感じました。この本では、そのために必要な「シンクロニシティマーケティング」の具体的な方法や事例も紹介されています。


以上が、「シン世代マーケティング メガヒットのカギをにぎる!」という本の内容や感想の一部です。


私は、この本を読んで、コロナ後の新時代における消費者の傾向やニーズを深く理解することができました。また、自分自身の消費行動や価値観についても見直す機会になりました。


この本は、ビジネスに関わる人だけでなく、自分の世代や他の世代についても知りたい人にもおすすめです。この本を読んで、あなたも「シン世代」に対応した商品やサービスを考えたり、自分のライフスタイルを見直したりしてみませんか?

この本は、下にあるリンクから購入することができます。ぜひチェックしてみてください。それでは、また次回の記事でお会いしましょう。ありがとうございました。