読書体験から豊かな人生を

読書体験から、新たな人生価値を見つけましょう

「老後生活にかかる社会制度の知識」は「親」という事例を踏まえ身に付けていく。

老後生活を考える上で、さまざまな社会制度について基礎知識を身に付けていく必要がある。

f:id:s_labo:20200412093856j:plain


老後生活にかかる社会制度は様々で、複雑に感じることもあり、なかなか身に迫った問題として身に付けるのが難しい。そこで、自分の「親」の場合はどうなっているかを知ることでケーススタディ的に実感していくことを推奨したい。

<目次>

1.実感しにくい老後生活にかかる社会制度の知識

老後生活を準備する上で、年金や介護保険をはじめとした社会保険の制度について基礎的な知識を身に付けていくことが必要である。しかし、それら社会制度は複雑であり、差し迫った問題として具体的に理解していくのが難しい。本屋に行くと多数の書籍があり、わかりやすい図表付きで解説がなされている。しかし、いくらやさしい参考書を手にしても、自分の身に迫った具体性がないと理解が進まないのが実状である。

2.自分の「親」を事例として学んでいくのが有効

では、具体性のある事例をどこに求めていけばよいだろうか。

私の場合は、自分の母親の家計をケーススタディとして老後生活にかかる基礎知識を学んだ。
父を病気で早く亡くしたこともあり、母一人が年金生活を送ることになった。母は年金などの知識がなく、また社会的な制度に関する手続きが大変苦手な人であった。そのため、私が実家の郵送物などを読み解き、内容を調べて手続きなども行った。
当時は、非常に面倒くさく感じたが、母親という身近な事例をケーススタディとして、老後生活に関する基礎知識を身に付けることができたと思う。

3.母親の家計をケーススタディとしてわかったこと。

例えば、母親の家計を整理してわかったことは以下のようなものがある。

・年金は2ヶ月に1回、指定の口座に振込みがある。
国民年金からは、介護保険料が差し引かれて振り込まれるので、年金証書の金額より少ない額しか受け取れない。
・厚生年金は、中高齢加算金の有無による金額の変化があるので注意。
企業年金は、企業ごとに制度が異なるので、個別に確認が必要。有期のか終身なのか。有期であればいつまで受け取れるのか。
国民健康保険、税金等は毎年いくら払っているかをチェック。年齢によっても変動するので内容を把握する。
・民間の保険契約は、無駄なものを継続しているケースもあるので、内容を見直して解約する。
・持ち家の場合は、固定資産税額を把握し、将来的に必要となりそうな修繕費も見込んでおく。

①収入額(年金など)、②支出額(社会保険料、税金、生活費等)③現在の貯蓄額を把握し、月々どの程度の範囲で生活すれば、赤字にならずにやっていけるかがわかってくる。


留意したいのは、社会保険料等の支払い額が意外に多いこと、介護保険料は年金支給額から差し引かれるので、自分がもらえると思った年金額をそのまま受け取れるわけではない点等である。


などなど、細かく詳しく解説を読んだとしても、身近な具体例として情報に接しない限りは理解は進まないと思う。実際、私も母親の家計を整理するという体験を通して初めて、上記で書いたような事項を事実として理解した。きっと書物やインターネット記事で読んだだけでは、頭に入らなかったと思う。


これから、老後生活の基礎知識を身に付けようと思っている人には、まず、自分の親の家計がどうなっているのか、要介護状態となった場合、どのような対処が必要かということを調べていくことをお勧めする。体験と伴った知識が得られ、自分のためになるからだ。

4.まとめ

・老後生活に関する知識は多岐にわたるが、実感として理解するのは難しいものである。
・身近な事例として自分の親の家計等について、手伝いをする中で調べていくとよい。
親の事例をケーススタディとして、知識を整理することで、自分の将来に必要な対応が見えてくる。



〜こんな記事もあります〜

s-labo.hatenablog.com