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実録 心理カウンセリングを受けてみた その32 カウンセリングの効用、意義

前回記事に引き続き、心理カウンセリングの実体験レポートその32である。

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心理カウンセリングの面談を3回経験した。カウンセリングの効用、自分にとって意義があると感じることをまとめたい。

<目次>

1.客観的視点からの示唆

自分の心理に関する悩み事については、客観的な視点から俯瞰して観察することが難しい。自身の問題で当事者であるが故に、冷静な見方ができず解決の糸口を見つけにくい。
カウンセラーは経験も豊富なので、悩み事を話したり、こちらの反応を見ることで、考え方のヒントとなることを数多く、示唆してくれる。カウンセラーの言葉のうち、印象に残ったものは「自分にとっても思い当たる節があること」が多い。それらのヒントを入り口として、自分なりに問題と向き合うことができる。

例えば、3回の面談から下記のような示唆を得た。

・夜に心配ごとを考えてしまう状態を客観的に観察する「自分の眼」を持つとよい(メタ認知という)。
・周囲の意見や雰囲気に合わせていくタイプに見受けられる。適切に自分の意見を主張するとストレス軽減につながる(アサーションの考え)。
・ストレスを受けると体がしんどくなると感じることが多いとのことから、身体症状に出やすい傾向と見受けられる。症状への「とらわれ」があることに気づく。またマインドフルネスが軽減に役に立つかもしれない。

2.習慣改善の伴走者

現在、睡眠薬を使わずに不眠症の改善に取り組んでいる。「自分でできる不眠克服ワークブック」を紹介してもらい、毎日認知行動療法による改善に取り組んでいる。不眠症改善は日々の睡眠にかかる行動改善を習慣化して定着させることが必要だ。地道な取り組みを継続することになる。睡眠制限法などで当初は睡眠時間が減るように感じるため、短期的にはしんどく感じ、取り組みをやめてしまいたいと何度も感じた。
自分ひとりで本を読んで取り組んでいたら、途中で挫折したかもしれない。カウンセリング面談で経過報告をすることが、一つの励みとなって続けることができたと思う。
取り組んで8週間目となって、深い眠りの時間が緩やかだが増加しているのが見て取れるようになった。ここまでの途中経過で辛い日が幾度もあったので、カウンセリングに通って継続できてよかったと感じる。

3.自分の課題と向き合う機会

自分の心理的な問題は、自分で向き合い、自身で改善していくしかない。
いくら、カウンセラーからいい助言を得たとしても、自身で取り組んでいかないと変化はない。こころの不調は熱が出たり、怪我を負ったりするのとは違い、すぐに生活に大きな支障がでるわけではない。しかし、放置しておくと徐々に体調も悪くなり、元気がなくなって日常生活も苦しくなってしまう。
調子が落ちて身動きがとれなくなる前に、自分の課題に向き合って最悪の事態に陥らないよう改善していくべきだと考える。しかし、人間は自分のことは後回しにして先延ばしにしがちである。
心理カウンセリングで第三者の手を借りて、自分の問題に向き合う機会をつくることは意義あることだと感じる。


(「実録 心理カウンセリングを受けてみた」シリーズ、次回に続く)