読書体験から豊かな人生を

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小さな変化を重ねれば、きっと変われる


「不眠」を感じている人は、自分の眠り、日中の体調に対して大小問わず悩みをを持っているということです。


悩みは、現状に対する不満や苦しみといったものから出ています。


「悩み」というものは、「現状を変えたい」と願っている状態と言い換えることができます。


現在の寝不足で体調が今一歩な日常から脱したい。

自分の生活そして健康状態についてよい方向へ変化したい、と願っているのです。


この「変化を望んでいる」という自分の要求にしっかり気づくことが大切です。


悩み続けていても、同じ現状にとどまっている限り、問題は解決しません。

自分の中で何かを変えていかないことには、悩みがなくならないということをしっかり納得する必要があります。


「変化」が必要だと言われると、たいていの人は、「大きな変化」を思い浮かべがちです。

「不眠の原因は仕事のストレスにある。環境を変えるには、今すぐ会社を辞めないと」と飛躍した考えに飛びつきがちです。


しかし、「大きな変化」はすぐに実現するのは難しく、結局は、現状にとどまってしまい、状況は改善せず、悩みは解消しないままです。


悩みを解決するための「変化」は小さいものから着目しましょう。


一番よいのは、今まで調べて取り組んでみたものの、いつの間にか、やらなくなってしまったこと。

効果があるのは わかっているけど、気づかないうちにやめてしまったようなこと。

思い返せば、だれでも何個か思い当たるでしょう。


「眠り」に関して言えば、例えば「『カフェインを控える』と思い立ったけど、いつの間にか以前のようにカフェインの入った飲み物を午後以降も飲んでいる」とか、

「就寝前にスマ ホを見るのを控えていたけど、ついつい寝転がって見るようになっている」など、

ごく簡単そうな習慣の変化が元に戻っていることがあります。


そういった小さいことに着目し、「悩みを解決する、変わっていくには、日常生活の何かを少しずつ変えていく必要がある」と自覚して、再び取り組んでみることです。


本当に効果がないことであれば、止めてしまっていいのですが、「いいこと」なのに続かないということが多いと思います。


何かを変えて悩みを解決したいなら、小さな変化を積み重ねること。


小さな変化による効果を感じ取れば、続けたことへの自信にもつながっていきます。


あきらめずに、小さな変化に取り組んでいきましょう。


うまくいきそうでいかない理由

うまくいきそうでいかない理由

  • 作者:佐藤由美子
  • 発売日: 2016/09/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

いずれは「眠り」を意識しないために

不眠症」とは、眠れないこと自体ではなく、「不眠を過度に気に病んでしまう」ことを症状として指すそうです。


「十分に眠れない」ことが気になってしまい、よく眠れず悪循環を起こしてしまう。

これが「不眠」のつらさです。


以前、テレビで不眠の専門クリニックが紹介されていました。

その先生が言うには、はじめは睡眠に関する悩みを切実に話していた患者さんが、よくなるに従って、睡眠とは関係ない自分の趣味の話をするようになってきたら、治ってきたと判断するそうです。


つまり、眠りに対する過剰なこだわりが消え、ほかの物事に関心が持てるようになったら、不眠から解放されるということでしょう。


ただ、不眠が気になっている人に、「眠り以外のことに目を向けよ」と言っても、反対に「眠り」について気になってしまうと思います。


私は、不眠を長引かせないために、一度、しっかり自身の「眠り」について向き合うことをおすすめします。


3ヶ月とか、あらかじめ期間を定めて、その間は睡眠に関する知識を深めたり、自身の眠りを記録したりして、どっぷり「睡眠」について詳しくなるのです。


人間はうまくできていて、3ヶ月も一つのことに集中して取り組むと、いい具合に飽きてきますので、自分の「不眠」に対する関心度合は落ちてきます。


「眠り」を過剰に意識しなく なることで、以前より自然に眠ることができるようになります。


3ヶ月の間に、「睡眠」に関する基礎知識をしっかり身につければ、その後、正しい生活習慣をキープすることにつながっていきます。


このブログでも「睡眠」に関して知識を身につけるために役立つ書籍なども紹介していきたいと思います。


がつんと眠りに効く方法はないのか

今まで、よい眠りを得るための方法を、いろいろ紹介してきているところです。


もっと、「これさえやればばっちり」といった方法はないのかと思われる方もいると思います。


がつんと眠りに効きそうなもの。


思い当たるものがあるとすれば、精神科医に診てもらって睡眠薬を処方してもらうことでしょうか。

睡眠薬は、昔に比べると安全になり、副作用も少ないと聞きます。

医師の処方に従って、決められた通りに飲めば、かなり効果があるでしょう。


一方で、睡眠薬は、脳の機能全体を抑え込むような作用であり、やはり、通常の眠りとは違った状態となっているそうです(西野清治著「睡眠障害」(角川新書)に書いてありました)。




先ずは、クスリに頼らず、自分が持っている本来の眠る力を引き出すことを試してみるのがいいと思います。


クスリと違って、その日からてきめんに眠れるといった効果は望めません。

しかし、外堀を埋めるように、徐々に自分の健康を整えていく

少しずつの変化を感じ取ることで、自分が持っている本来的な眠る力に自信を持つことができます。


今の眠り、体調に不満があり、改善を望んでいるなら、何かを変えていく必要があります。


大きな変化は、小さな変化の積み重ねで起こります。


あきらめずに、こつこつとできることに取り組み続けること。


これは、不眠に対してだけではなく、人生のあらゆる問題への対処にも応用できます。


即効性だけを求めず、しっかり自分の内側にある力を引き出していく。焦らず、じっくり取り組んでいきましょう。

寝起き時の体調に引きずられないようにする

朝、目覚めたときスキっとしていると、その一日は調子がいいように感じます。


逆に、寝起きの時の調子が悪いと、「今日、一日しんどいのかな」とネガティブな気分になりがちです。


しかし、寝起きの時に体調が今一歩でも、時間が経てば調子が上がっていくこともよくあります。

どうやら、目覚まし時計が鳴るタイミングで、眠りが深い状態であったか、浅くなって、ほぼ起きている状態だったかが、寝起き時の感じ方に影響していると思います。


たまたま、タイミングが悪く、起きた直後にしんどく感じても、しばらくすると調子が回復することもあるということを自分で憶えておくようにしています。


「今日は調子が今一歩だなあ」と朝から自分に「刷り込んでしまう」ことによって、本当に一日を通じて不調に感じてしまうのはもったいないからです。


だから、朝は今一歩だったけれど、日中はふつうの体調であった日については記録を残すようにします。


不眠を感じ、自分の眠りに自信が持てないときは、朝の体調に引きずられがちです。

それよりは、日中の活動量を増やして、次の夜にしっかり眠れるようにした方がよいと考えます。


あと、目覚ましは、携帯のアラームを使っていますが、アラーム音を一番やわらかい感じの音にして音量を下げてみました。

これで、「無理やり起こされた感」が少し減ったので、起床後の気分がよくなったと感じます。



カフェインを控えるという行動習慣

眠りをよくするための行動習慣にはいろいろありますが、手軽に取り組めるものとして「カフェインを控える」があります。


カフェインは吸収した後、覚醒を促す作用があり、5~7時間その効果が持続すると言われています。

そのため、夕方以降にカフェインを摂った場合、夜、眠りに入るときの妨げとなってしまいます。


私は、もともとブラックコーヒーは飲まないなど、カフェインはあまり摂りません。

以前、仕事の会合で、夕食後にコーヒーが出てきて、つい飲んでしまいました。

その晩、なかなか寝付けず後悔したことがありました。


それ以来、気をつけてはいたのですが、先日、夕方の4時頃に、コンビニの挽き立てカフェ・オレを何げなく飲みました。

普段からカフェインに慣れていないせいもあるのでしょうが、その日も寝付きが悪くなってしまいました。


振り返ってみると、その日は昼過ぎにコーヒーゼリーも食べており、いつもよりたくさんカフェインを摂ってしまっていたのです。


この経験をしてから、自分に対して「できるだけカフェインレス宣言」をしました。


その内容は、


(1) カフェインを含むものはできるだけ避ける。

もし摂るとしても午後2時30分までとする。


(2) カフェ・ラテ類、コーヒーゼリーなどは1日1杯(1個)までとして、重ねてとらないように気をつける。


(3) チョコレート類など少量のカフェインを含むものも、食べ過ぎないように気をつける。


となります。


栄養ドリンク市販薬の風邪薬の一部などにもカフェインがたくさん入っています。

また緑茶ウーロン茶にも入っています。


よい睡眠をとるための、行動習慣の手始めとして「できるだけカフェインレス」に取り組んでみましょう。


行動を改善するなら、まず自分の行動を把握しよう

眠りを改善するために、日常の中での自分の行動を変えてみようと提案しました。


日常生活において、普段の自分の行動は、無意識の習慣から成り立っていることが多いと思います。


睡眠に関しては、ウィークデイは目覚ましが鳴ったら起きる。

日によって目覚めがいいときや悪いときがある。

日中に眠気を感じることがある。

帰宅後、疲れていたら早めに寝る。

面白いテレビ番組があったら、夢中になって少し遅くまで起きていることもある。

そして、休日は、疲れもあるので、平日よりは少し遅くまで寝ていることもある。

ときどき、昼寝をすることもある。


などなど、誰しも、日常の行動について、それほど注意深くなることはなく、一定の自分の 行動パターンという流れにのって、ある程度無意識に行動しています。


特に大きな問題を感じず、やっていけているなら、あまり神経質になる必要はないでしょう。


しかし、自分の眠りが不十分だ、疲れが残ってしまうといった不満があるなら、自分の行動習慣を見直すことに意味があります。


無意識におこなっている自分の行動が、いい眠りをとることにおいて、あまり適切でない場合、少し見直すことで、よく眠れるようになったりするからです。


自分の行動を見直すには、まず自分の行動を客観的にある程度、把握することが必要です。

対象を把握して理解していないことには、問題点を見つけ出して改善してくことが難しいからです。


自分の眠りに関する行動を把握するには、「睡眠日誌」をつけることがおすすめです。

布団に入った時間、起床した時間、そのうち眠れていなかった時間などを毎日、簡単に手帳などに記録していくのです。

「睡眠日誌」の書き方については、「自分でできる不眠克服ワークブック」という書籍にわかりやすく説明されていますので、興味を持たれた方は、ぜひこの本を手にしてみてください。



就寝時間、起床時間などを1~2週間記録としてメモしてみてください。振り返ってみると、 平日と休日に差があったり、日によって布団に入ったのになかなか眠れなかったなど、眠る時間にばらつきがあることに気づくと思います。


記録をとると、規則正しい生活を心掛けている人でも、決まった時間には眠れていないことがわかるかもしれません。


睡眠に不満を持つ原因の一つに、睡眠に関係する生活パターンが一定していないことがあげられます。


平日は通勤、通学のため、比較的、一定の時間に寝て起きている人でも、土日は疲れて昼ごろまで寝てしまったり、その反動で、その日はなかなか寝付けなかったりと、自分の生活のパターンや問題点が睡眠日誌をつけることで明らかになってきます。


最初は、記録をとることが面倒に感じるのですが、習慣にしてしまうと慣れて負担には感じなくなりますので、まずはやってみることをおすすめします。

いい眠りのために行動習慣を見直す

何回かにわたって、眠りを改善するために寝室環境を改善することについて書きました。


自分にあった寝具に変えてみる、室温を調節して眠りやすいようにしていくことなどを取り上げました。

これらは、すべて自分の身の回りの外部環境の改善となります。


最初に外部環境の改善を取り上げたのは、それが手をつけやすいからです。

ちょっとした工夫で、物理的な変化を加えることで、環境条件を変えることができます。

よく眠るための改善策としては、もっとも手軽で、うまくいけば効果も大きいです。


なので、いい眠りをとりたいと思う人には、まず、寝室回りの環境条件を改善してみることをおすすめします。


しかし、いろいろいやってみたが、まだよく眠れない、もっとぐっすり眠りたいと満足できない人も多いと思います。

その場合、自分の外部環境のみに原因があるのではなく、自分自身にも十分な眠りがとれない要因があると考えます


よく眠れない原因はさまざまにあって、ストレスなど心理的要因によるもの、自分の行動習慣に起因するものなどさまざまです。


何から手をつけるかの問題となりますが、心理的要因に踏み込んでいく前に、自分の行動習慣に着目することをおすすめします。


人は習慣に生きるもので、できあがったルーチンを無意識に続けて日常生活を送っています。


今までお話した外部環境要因と違って、自分自身のことは意外に把握しづらく、変えていくのは難しいものです。


自分自身を見直し改善していく際に取り組む順序ですが、まずは具体的な日々の行動に着目して、やり方を見直すとよいです。

なぜなら、自分の内面的な考え方、心理面というのは、変えようと思ってもなかなか変えられない、変化に時間がかかるからです。


それよりも、自身の具体的な行動に着目して、「動き」を変えていくほうが取り組みやすいものです。


眠りの改善にかかわらず、「自分の何かを変えよう」と思い立ったときは、自分の外側の要因から始めて、徐々に自分の内側、内面へとアプローチするべきです。


今回の眠りの改善に関しては、まず、自分の外側にある寝室回りの環境改善に取り組んでみる。

その次に、自分の日常の具体的な行動に着目して改善を行う。

そして最後には自分の 内面、考え方、信念といったものに気づき、よりいい方向に変わっていくという順番です。


これが、以前に書いた「外堀から徐々に埋めていこう」ということにつながっています。



ぼくたちは習慣で、できている。

ぼくたちは習慣で、できている。